2018年のIPOで公募割れした銘柄
IPOは抽選に申し込んで当たればかなり高い確率で利益を出すことができますが、申し込んだIPOの初値が公募価格より下回るケースもあります。
公募割れした場合には上場してすぐに成売して利益を出すということができません。2018年はIPOがかなり好調であり公募割れした銘柄が投資法人を除くと3件しかありません。投資法人のIPOは一般企業のIPOとは少し違うので除外しています。
公募割れするIPOを完全に見分けることは不可能ですが、ある程度予想することは可能です。2018年に公募価格を割れてしまったIPOをいくつか分析していきます。公募割れする銘柄にはやはり特徴があるようです。
IPOで公募割れしたからといってその企業が駄目な企業というわけではありません。IPOというのはあくまで企業を評価するひとつのものさしに過ぎないわけですから。
2018年に公募割れした銘柄は3つだけ
2018年にIPOで公募割れした銘柄は投資法人のIPOを除いてたった3つだけです。9月までで約50社がIPOで上場していますが、IPOでマイナスになる確率がどれだけ低いかということがわかると思います。
要は抽選にさえ当たってしまえばIPOは高い確率で利益を出すことができるんですよ。
公募割れした銘柄
2018年の中で公募割れしたIPOの3つを見てみます。注目する数字は発行済株式に対する公開株式の割合です。公開株式数の割合が高いと公募割れする確率が高くなります。極端な話で言えば発行済株式をIPOですべて売却しようとしている銘柄は公募割れしやすいということです。
信和(3447)
- 発行済株式数 約1378万8400株
- 公開株式数 売出1199万5800株
- 上場日 2018年3月20日
- 公開価格 1150円
- 初値 1106円
公募割れするIPOの大きな特徴として発行済株式に対して売出される株式が多いという大きな特徴があります。この点を注意してみておけば公募割れするIPOを購入しなくて済みます。
キュービーネットホールディングス(6571)
- 発行済株式数 約1200万株
- 公開株式数 売出978万5900株
- 上場日 2018年3月23日
- 公開価格 2250円
- 初値 2115円
キュービーネットは格安美容室を経営するQBハウスのことです。お店に券売機があり券売機でチケットを購入して安い価格で髪を切ってもらえます。価格が千円程とお手頃なので私もよく利用しています。
やはり発行済み株式数に対して売出される株式数が多いですね。株式は需要と供給のバランスなので発行済株式に対して売出し株式数が多すぎると株式の価値が下がるというわけです。
ナルミヤ・インターナショナル(9275)
- 発行済株式数 約990万6830株
- 公開株式数 公募28万2500株 売出518万4400株
- 上場日 2018年9月6日
- 公開価格 1560円
- 初値 1501円
ナルミヤ・インターナショナルはつい先日上場した銘柄ですが公募割れしました。上場前からSNS上などでも公募割れするのでは?という声がチラホラありました。発行済株式の半分以上の株式を売っている訳ですからやはりIPO割れしそうな特徴があります。
公募割れしてもその後価格が上がることがある
IPOで公募割れしたらその銘柄は終わりというわけではなく、その後市場での評価が上がり公開価格より高い株価になることもあります。
キュービーネットは公募割れしてからずっと公開価格を下回っていましたが、9月現在ではIPOした時の公開価格を上回っています。なので抽選して当たった銘柄が公募割れしたからといって上場してすぐに損切りする必要はないと思います。
ソフトバンクのIPOは2018年で最大規模の大型IPOになる
前回の記事でも少し書きましたが、2018年の年内にソフトバンクがIPOするのではないかという噂があります。紛らわしいですがソフトバンクがIPOをするとは現在東証1部に上場しているソフトバンクグループ(9984)のほうでなくその小会社の通信会社であるソフトバンクがIPOをして上場するという意味です。
単なる噂ではなく既に公式サイトでもプレスリリースしてあるくらいソフトバンクの上場の話は進んでいるようです。
ソフトバンク株式会社の新規上場予備申請のお知らせ | プレスリリース | ニュース | 企業情報 | ソフトバンク
ソフトバンクグループ株式会社(以下「SBG」)およびソフトバンク株式会社(以下「SB」)は、2018年7月9日に、SBが東京証券取引所へ新規上場予備申請を行ったことをお知らせします。
SBGおよびSBは、2018年2月7日付の「ソフトバンク株式会社の株式上場準備の開始について」でお知らせした通り、本年2月からSBの株式上場の準備を開始し、SBの経営の独立性の確保を目的として、SBGの借り入れおよび社債に係るSBによる保証の解除に向けた手続きや、SBGおよびSBの役員体制の変更などを進めてきました。このたび、SBにおいて、より自律的な経営視点と成長戦略を持ち、国内外のグループ各社との事業シナジーを追求しながら幅広い領域へ機動的に事業展開することで、さらに強固な経営基盤を持つ事業会社となるための、コーポレート・ガバナンス体制および事業組織の準備が整ってきていると判断し、新規上場予備申請を行うこととなりました。
まだどこの証券会社が主幹事をやるのかは不明ですが、郵政3社の時の様に複数の証券会社で主幹事を担当するというパターンもあり得るかもしれません。
日本郵政のIPOの時は野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、大和証券、SMBC日興証券、岡三証券、JPモルガン証券、ゴールドマン・サックス証券といった複数の証券会社が主幹事になりました。
IPOの主幹事は基本的にはひとつの証券会社で担当しますが、IPOの規模が大きくなると複数の証券会社で主幹事を担当することがあります。
なのでソフトバンクのIPOに備えて複数の証券会社の口座を開設しておくのもいいでしょう。IPOの抽選に参加する人で一つの証券会社の口座で挑んでいる人は中々いないと思いますが・・・。
- ソフトバンクのIPOは初値で時価総額1兆円を超える規模になる
- 過去5年のIPOで時価総額1兆円を超えたIPO
- ソフトバンクが上場した時の時価総額はどのくらいになるか
- ソフトバンクのIPOの主幹事はどこの証券会社になるか
- SBI証券以外にオススメの証券会社は?
ソフトバンクのIPOは初値で時価総額1兆円を超える規模になる
ソフトバンクがもしIPOをした場合、時価総額は初値で1兆円を超えてくるのは確実だと思います。つい最近のIPOで時価総額1兆円を超えたIPOは2016年に上場したLINE(3938)があります。LINEが2016年に上場した時の時価総額は約1兆円ほどです。
今年の2018年6月にIPOして上場したメルカリの上場時の時価総額は7,000億円程度となっています。メルカリは日本でも貴重なユニコーン企業として上場前から大きな話題になっていましたが時価総額1兆円を超えてくることはありませんでした。ユニコーン企業とは上場する前に企業の評価額が1000億ドル、日本円で約1250億円以上の価値を持った企業のことです。
今年上場する予定のソフトバンクはこれより大きな規模のIPOになることは確実だと言えます。売出される株式数も多いことが予想されるので普段実施されているIPOよりは抽選で当たりやすいIPOになると予想されます。
過去5年のIPOで時価総額1兆円を超えたIPO
- ゆうちょ銀行(7182) 約7兆5600億円
- 日本郵政(6178) 約7兆3300億円
- リクルートホールディングス(6098) 約1兆7700億円
- かんぽ生命(7181) 約1兆7500億円
- 第一生命保険(8750) 約1兆4000億円
- LINE(3938) 約1兆円
5年より前に遡れば他のIPOも挙げることができますが、参考のために過去5年間で見てみることにします。上場して時価総額1兆円を超えるIPOがどれだけ少ないか分かると思います。2018年に時価総額1兆円を超えるソフトバンクのIPOが実施される可能性があると思うと今からワクワクしますね。
もしIPOの多い12月辺りにソフトバンクのIPOが実施されたら株式市場が盛り上がりそうです。しかし12月はIPOが集中する時期なので10月、もしくは11月に上場する可能性のが高そうです。というのも2015年に日本郵政、かんぽ生命、ゆうちょ銀行がIPOした時にもこの3社が10月に上場しています。やはりIPOが集中する12月に大型IPOは実施するのが大変ということでしょうか。ソフトバンクのIPOの抽選に参加したい人は今から証券口座を作っておくことをオススメします。
ソフトバンクが上場した時の時価総額はどのくらいになるか
ソフトバンクは上場した場合に2割~3割の株式を市場で売却して市場から2兆円~3兆円の資金を調達すると言われています。もしIPOが予定通りに成功したとするとソフトバンクの時価総額は10兆円規模になると言われています。
10兆円は高く見積もり過ぎじゃないかと思われるかもしれませんが、ソフトバンクと似たような通信会社であるKDDI(9433)の時価総額が2018年9月現在で約7兆4千万円程で、NTTドコモ(9437)は約10兆円程となっています。
なのでソフトバンクが上場して10兆円規模の会社になるというのは大げさな話ではないんですよ。
小会社のソフトバンクが上場して10兆円規模になると親会社のソフトバンクグループの企業価値も高まりソフトバンクグループの株価も上がる可能性があります。
ソフトバンクのIPOの主幹事はどこの証券会社になるか
ソフトバンクのIPOの主幹事はまだ発表されていません。日本郵政などの郵政3社に匹敵する規模の大型IPOですから複数の証券会社が主幹事になることも有りえます。
SBI証券が主幹事になる可能性も否定できません。というのもSBI証券の名前の由来はソフトバンクインベストメントという略からきています。元々SBI証券はソフトバンクグループの1社としてスタートしている会社なんです。現在は両社とも完全に別の企業として営業活動をしています。
SBI証券会社以外に有力な主幹事はやはり野村證券でしょうか。大型のIPOとなるとやはり証券業界ナンバーワンの野村證券が絡んでくることが多いです。みずほ証券、SMBC日興証券、大和証券などの大手証券会社などすべての大手証券会社が絡んでくる規模の大型IPOになってきそうです。
SBI証券以外にオススメの証券会社は?
IPOに備えて最初に口座開設するならSBI証券がダントツでオススメですが、IPOは一つの証券口座で当選するのは難しいと思います。他にオススメしたい証券会社を挙げるとすれば岡三オンラインがオススメです。
なぜ岡三オンラインがオススメかというと岡三オンラインはIPOの抽選に申し込む際に入金がいらないからです。IPOの申し込みの際に事前に入金がいらない証券会社は数社しかなく岡三オンラインは貴重な存在です。
なので岡三オンラインは口座を開設して入金をせずにIPOの抽選だけ応募する口座として活用することができます。IPOの抽選に当たった場合には入金をして株式が上場したらすぐに売却して利益を出すことも可能です。
IPO(新規公開株)はほぼノーリスクでできる株式投資
最近IPO(新規公開株)の抽選にかなり申し込んでいます。
IPOは申し込む人が多く中々当たらないですが、抽選で当たればほぼ高い確率で
利益を出すことができます。IPOで当たった株式を上場初日に初値で成売するだけですからね。
- 郵政3社の株式公開以降、IPO参加者は増えている?
- 郵政3社のIPOはどれだけ当たり易かったのか?
- 郵政3社の株式公開も終わりIPOをやるメリットはない?
- 2018年に上場する噂のある企業
- 1年の中でIPO件数が多いのは何月なのか
- オススメの証券会社はやはりSBI証券
郵政3社の株式公開以降、IPO参加者は増えている?
2015年に日本郵政、かんぽ生命、ゆうちょ銀行が上場して以来IPOの参加者が
増えているようです。
郵政3社の大型IPOは株式公開数が多く当選者もたくさん居たのでオイシイ思いをした人も多かったんじゃないでしょうか。
話題の大型IPOのあとはIPOがブームになりやすいです。
かつて電電公社や国鉄、専売公社が民営化してIPOした時にもIPOのブームが起きています。
郵政3社のIPOはどれだけ当たり易かったのか?
2015年に郵政3社の大型IPOの時は当選者が多数いました。
なぜなら売り出された株式数が桁違いに多かったからです。
2015年に日本郵政のIPOで売出された公開株式数は4億9500万株です。
この数字だけを見ると日本郵政の売出し株式数が多いのかわからないと思うので
1例として2018年の8月22日に上場した銘柄であるチームスピリットのIPOと比較してみます。
チームスピリットのIPOは公募が40万株、売出が8万株で
公開株式数は合計48万株です。
日本郵政のIPOの規模はつい最近上場したチームスピリットのIPOの約1,000倍の規模ということになります。
株式の当選人数で比較すると日本郵政の公開株式数は
4億9500万株ですから当選人数は495万人、チームスピリットは4800人
ということになります。
これを各証券会社で分ける訳ですから大型IPOと他のIPOとの当選確率が
全然違うということが分かると思います。
郵政3社の株式公開も終わりIPOをやるメリットはない?
今後IPOの抽選に申し込んでみようと考えている人は郵政3社の大型IPOも
終わっているしこれから証券会社で口座を作ってIPOをやる旨味はないんじゃないかと
考えるかもしれませんが、それは大きな間違いです。
今後上場が噂されている大型IPOや有名企業は実は結構たくさんあるんですよ。
2018年の6月に上場して大きな話題になった大型IPOといえば
なんといってもメルカリ(4385)です。メルカリも最初は2018年に上場するんじゃないか?といった噂が先行していましたが、結局噂通り無事に上場しました。
2018年もあとわずかしかありませんが、今年中に上場する噂のある
企業がいくつかあります。個人的に上場してほしいという願いも込めて
いくつかピックアップしてみます。あくまで噂です。
2018年に上場する噂のある企業
今年中にIPOしたらかなり盛り上がりそうな銘柄ばかりです。
USJはかつて上場していた銘柄ですが再上場の噂があります。USJは一時期業績を落としていましたがワンピースやエヴェンゲリオン、進撃の巨人などの人気漫画とコラボする戦略に変えてから業績を一気に回復しています。
USJは上場した場合オリエンタルランド(4661)の様に年間パスポートの様な株主優待にも期待ができそうなので是非当てたいIPOです。
上場する噂のある企業になぜ既に上場しているソフトバンクが入っているんだ?
と一瞬キョトンとした人もいるかと思います。
現在東証1部に上場しているのはソフトバンクグループ(9984)という会社です。
このソフトバンクグループの小会社であるソフトバンクという会社に上場の噂があります。
ソフトバンクグループの小会社にはソフトバンクの他にインターネット黎明期から知名度のあるヤフー(4689)や福岡ソフトバンクホークスなどがあります。
ビットフライヤーは2017年の様に仮想通貨市場に勢いがあればかなり期待できるIPOでしたが今年はビットコインやアルトコインの市場に勢いがありませんね。上場は当分先になるのかもしれません。
JR貨物と東京地下鉄は2016年10月にJR九州(9142)が上場したこともあって今後の上場に期待ができそうです。JR関連の会社で上場していないのはJR北海道とJR四国だけになります。この2社も黒字化が実現すれば上場したりするかもしれませんね。まだまだIPOをしていない会社は探せばあるもんです。
1年の中でIPO件数が多いのは何月なのか
ちなみに1年の中でIPOが多い月は何月かというと12月と9月と3月です。
なかでも12月と3月はIPOが行われる回数がダントツで多いです。
なのでもしIPOの抽選に参加を検討している場合にはIPOが多い
12月か来年2019年の3月までには口座開設をしておくことをオススメしますよ!
参考までに2017年の月別IPO件数
- 1月 1銘柄
- 2月 5銘柄
- 3月 22銘柄
- 4月 5銘柄
- 5月 0銘柄
- 6月 7銘柄
- 7月 4銘柄
- 8月 3銘柄
- 9月 9銘柄
- 10月 7銘柄
- 11月 6銘柄
- 12月 22銘柄
一番狙い目の月はやはり12月でしょうか。
年末の12月はイベントも多く忙しい時期です。
IPOの抽選に申し込むのをつい忘れてしまう人も多いはずです。
実施されるIPOの抽選に毎回しつこく応募していれば1件くらいは当たるかもしれませんね。IPOが多い12月までにIPOに参加したい場合には早めに証券口座を作っておくことをオススメしますよ。
オススメの証券会社はやはりSBI証券
IPOに参加するにあたってオススメしたい証券会社はいくつかありますが、
一番最初に開設をオススメしたいのはSBI証券です。
SBI証券はIPOの引受件数もダントツで多く主幹事を担当する回数も
大手証券に引けをとりません。SBI証券のIPO引受件数は2018年9月の時点で66件と
すべての証券会社の中でトップを走っています。
参考として2017年のSBI証券のIPO引受件数はどうだったかというと87件のIPOを
引受ており2017年もSBI証券がトップでした。
IPOの抽選に参加するには必須の証券会社と言えます。